一日一日をめいっぱい生きる
そこから可能性が広がる
私が新人として社会へ出たのは、自衛隊に入隊した15歳の時になります。当時は夢を実現することだけ考えていました。ちなみに、今の私の生きる目標は「世界平和」です。交通事故でパイロットへの夢が断たれ、水産会社で働き始めてからも思いは変わりませんでした。今度は「食」で人を喜ばせようと決意したのです。
では、何をすれば人に喜ばれると思いますか?そこに明確な答えはありません。実際に人と会って、寝食を共にしてみる。時にはケンカして泣いて、そして相手の目を見てきちんと謝る。そうやって真剣に人と向き合って初めて「喜ばれること」の本質を知ることができるのです。SNSやインターネットといったバーチャルな世界だけでは、決して得られないことなのです。
これから就職を考えているみなさんには、それくらい力強くあってほしい。若くて体力があって可能性をどんどん広げていける時期ですから、一日一日をめいっぱい生きていただきたいのです。それこそ、ベッドに横になったとたんにコトンと寝入ってしまうくらい。それだけ一生懸命考えて動けば、思いもよらなかった能力が発揮されるはずです。
人生が100倍楽しくなる
奇跡のような喜びを喜代村で
働くのが一生懸命なら、休むのも一生懸命。それがわが社のモットーで、従業員には休暇を十分に取ってもらっています。人は仕事だけうまくいってもダメ。私生活もうまくいって初めて幸せを感じることができるのです。
みなさんの中には、頑張ってもうまくいかなった経験がある人もいるでしょう。そういう時は、ちょっと立ち止まって5分だけ考えてみてください。いいアイデアが浮かばなければ考えるのをやめて、明日また考えてみる。そうやって生きていれば、やがて必ず道は開けます。
よく「好きなことを仕事にしたい」という人がいます。決して悪い考えではありませんが、好きなことを「何のためにやるのか」という視点が欠けているといずれ行き詰まるでしょう。というのも、「好きなこと」は気分や環境によって変わるからです。一方、「何のために」という思いはなかなか変化しません。ですから、みなさんには社会に出る前に生きる目標を立てていただきたいのです。目標をブレずに持っていれば、どんな仕事に就いても楽しくやれるでしょう。
ちなみに私たち喜代村の目標は、食を通じて世界の平和を実現すること。
そんな思いに共感してくださる方、それを生きる目標にしてくださる方はぜひ一緒に頑張りましょう。
人生が100倍楽しくなった──そんな奇跡のような喜びを、私たち喜代村で体験していただきたいと思います。